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Marica Hiraga & Taipei Jazz Orchestra 2017.8.16[wed]中山堂[台湾・台北] Naomi Hammer 夏が苦手だ。暑くなると感覚が鈍り、思考が止まる。 なのになぜか、暑いところを旅することが多いような気がする。 ホテルでマリカさんが譜面と格闘してるころ、私は37度の蒸し暑い台北の街をぷらんぷらん歩いていた。汗と一緒に脳みそがだらだら溶けて、行きたいところの半分も歩けなかった。 それでも台湾の、目に止まる風景は魅力にあふれていた。 私好みの野菜いっぱいの朝食。ふわふわのマンゴーかき氷。ゴツゴツしたおっきなワンタン。巨大釜飯みたいなキュートな中正記念堂。大陸的なスケールの台北駅。50年前の日本みたいな商店街。懐かしい通り。朝から賑わう市場。おばあちゃんたちの健康体操。強い日差しを遮る路地の緑。 そして何より心やさしい穏やかな人々。 道を尋ねれば、一緒になって場所を探し、地図まで描いてくれたお姉さん。運転手とのやりとりをみて通訳してくれたバスの学生さん。足りないお釣りをまけてくれるタクシーの運転手さん。「きのうも来たね?」と微笑む店員さん。市場で買ったマンゴーを見せただけで切ってくれるホテルの人。滞在中ずっと気遣ってくださったバンド・マスター李さんと奥様、かわいい子どもたち。 わずか数日の滞在が、あの夜に聴いた音楽とともに心の中によみがえる。 未知の風景、未知の人々、未知のただ中にいることで、まだ知らない自分自身をみつけることができるかもしれない。 東京の空に煌々と輝く月を見ながら、ふとそう思うのだった。 http://www.bigband-jazz.jp/pg340.html
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by bigband-jazz
| 2017-08-16 18:03
Marica Hiraga & Taipei Jazz Orchestra 2017.8.16[wed]中山堂[台湾・台北] Naomi Hammer マリカさんの行動と決断は早い。 目の前の人の気持ちを読んで返す反応は特に早い。そして正直だ。 よく食べ、よく歌い、よくしゃべり、その一連の動きのなかで自分の感覚や考えをハッキリさせているようでもある。誰にもそんな一面はあるのかもしれないが、そのスピードが速いのだ。 台湾に着くまでどんな人たちが自分を招いたのか、あんなにナーバスだったのに、リハーサルが終わった時には旧知の仕事仲間のような空気が出来上がっていた。その翌日、そして本番、と日を追うごとに親しさは増し、演奏はどんどんよくなっていった。 台北・中山堂で開催された『Marica Hiraga with Taipei Jazz Orchestra 』は大入りだった。エリントンの音楽が、時代も場所も人種も越えてホールいっぱいに響き渡ると、ステージと客席の間で怒濤のような熱い空気が行き来する。あー、いいなあ。このシーンに立ち会えるのが音楽を聴く醍醐味だから。 1000人を超えるお客さんのどよめきが今も耳に残る。 「私はわからないことがあるとすぐひとに聞いちゃうの」 本やネットで一人調べることが習慣になっている私とは対照的だ。 空港でカウンターを探すとき、Wi-Fiの説明に質問するとき、メニューを見て注文するとき、土産物を選ぶとき。落ち込む私を慰めるとき、日本語でも英語でも、誰かと話しながらどんどん次の場面へと移っていく。私が店のおばちゃんの太く書きすぎている眉に気を取られている間、3着も服を買っていたことには驚いたが、楽屋での身支度の早さにはもっと驚いた。 鏡の前でのヘアメイクするときの気迫は、お出かけの女性がおしゃれをすることとは次元を異にする。美しく仕上がった“歌手・平賀マリカ”が楽屋を後にし、ステージに上がる姿は、巫女のように神聖でさえある。 美化された記憶と悔恨にまみれた昨日じゃなく、当てにならない希望と不安に満ちた明日でもなく、マリカさんはいつも、いま、ここだけに居る。 その潔さが胸を打つ。 #
by bigband-jazz
| 2017-08-16 17:57
Marica Hiraga & Taipei Jazz Orchestra 2017.8.16[wed]中山堂[台湾・台北] Naomi Hammer 平賀マリカさんのコンサートのサポーターとして台湾初上陸。 急に決まったことなので、なにかと事前に調べる時間が少なく、友人からどっさり借りた資料に目を通したところで、雑事いっぱいのアタマには小籠包とマンゴーかき氷くらいしか入ってこなかった。 それが祟って、ホテルの待ち合わせ場所を間違えるわ、wifiの混線でバンマスとのディナーに行けなくなるわ、飛び乗ったタクシーには違う場所へ連れて行かれるわ。全然サポートになってないどころか、ん?足、ひっぱってるよね、私。 きわめつけは、コンサートが終わった滞在最終日。二人で楽しく街を散策したあと、いよいよ本日のメイン“情緒あふれる港町” 淡水へGO! 40分電車に乗って、海岸沿いに歩くものの、なんだか土産物屋が並ぶさびし〜い漁港のよう。タコのひものみたいなのが、金具にぶらさがって店先で炙られ、くるくる回転してる様子の、その侘びしいことといったら。 おっかしいなぁ~。素敵なレンガの洋館やら大学やらっていったいどこよ。 歩けども歩けども“夕日を眺める橋”も、いつまでたっても見えてこない。 「もう疲れたよう~」と後ろからマリカさんの声。で、タクシー乗ってなんとかたどり着いたものの、名物の夕日はとっくに沈んで人影はなく、あたりは真っ暗。水路には発泡スチロールの箱やビニールゴミがぷかぷか浮き沈みし、その脇で釣り竿をさげていた数人も帰り支度をはじめていた。橋の登り口には鎖がかけられ、管理のおじさんはお掃除始めちゃってるし。 というか、そもそも私がめざしていた橋ってまさかこれのこと? 橋というより水路にかかった通路みたいなんですけど。ちっちゃ! 「あ~、あの橋ねえ。渡るって感じじゃないっすよね。たしか渡し船とかバスで行くんだっけ?」。と 後になって台北市内のジャズスポット『Swing』で待ち合わせたベーシストのイケダさんがそう話す。え~っ! 帰国後、友人たちから、「で、台湾、どこ行ったのよ」と聞かれるたびに、人気のない真っ暗な漁港と唯一の灯り『SUBWEY』の看板が真っ先に浮かんでくる。これからこの風景は、ことあるごとに私の夢のなかにでてくることだろう。 でもさ、サポーター、つまり“水先案内人”であったことには間違いないよね!っていってみるのだか。
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by bigband-jazz
| 2017-08-16 17:51
2015.2.27 fri.
Blue Note Tokyo 小曽根真(p) featuring NO NAME HORSES 1984年、このとき既にその才能を注目されていた 小曽根 真という若きジャズピアニストが 「OZONE」を発表したときの衝撃は計り知れなかった。 このときはまだレコードの時代で繰り返し何度も針を落としたことを覚えている。 (いまこの表現通じませんか?) その後CD化されたときにも早々に購入したほどの愛聴盤となっていた。 このときのゲイリー・バートンのヴァイブとのコラボレーションをスタートに、 トリオやソロピアノ、クラシック音楽へのアプローチに至るまで、 彼の音楽表現は淀むことなくわれわれの感性に刺激を与え続けてくれた。 そして、このNO NAME HORSESも ビッグバンドというユニットで長年活動を続けており、 革新性・エンターテイメント性を併せ持つ素晴らしい成果をあげてきた。 この日のブルーノート東京公演も、超満員の観客に対して、 当初から行動を共にしてきた15人のメンバーが全力プレイを披露してくれた。 (なぜかトロンボーンの片岡氏にかわりマイケル・ディース氏が加わっていた) 大胆かつきめの細かいアレンジや腕利き揃いのメンバーによる迫力サウンドは、 結成当初から変わることなく高い完成度を保っている。 このことはだれも疑う余地はないだろう。 しかし、ステージが進むにつれ、 いままでイメージしていたこのバンドの色彩豊かなキャンバスに、 いままで使っていなかった絵の具を薄く塗り足しているような印象を感じた。 けっしてビビッドな色ではなく、水を多く含んだグレイッシュな色。 小曽根氏のラテン気質?の明るく観客を楽しませてくれるMCとは裏腹に、 彼がもとからもっていたグレーな部分(日本的とも言える?)が 少しずつサウンドに影響をあたえているのかもしれない。 エッジが効いたシャープな音でありながら、 湿気を含んだ柔らかさを併せ持っている。 人は年月と共に変わっていく部分があって当然。 しかし、なにもしないで色があせていくのではなく、 重ね塗りをすることによって深みを増していく。 そうありたいとNO NAME HORSEを聴いていてそんなことを考えていた。 No Name Horses Makoto Ozone (p) Eric Miyashiro、Mitsukuni Kohata、 Sho Okumura、Yoshiro Okazaki (tp,flh) Eijiro Nakagawa、Michael Dease、Junko Yamashiro (tb) Kazuhiko Kondo、Atsushi Ikeda、Toshio Miki、 Masanori Okazaki、Yoshihiro Iwamochi (sax) Kengo Nakamura (b) Shinnosuke Takahashi (ds) Set List 1.SMOKIN' BURININ' 2.COOKIN' FOR HUNGRY HORSES 3.STREET OF DREAMS 4.YOU'RE NOT ALONE 5.MY FUNNY VALENTINE 6.ATFT 7.JUNGLE EC.CORNER POCKET #
by bigband-jazz
| 2015-02-27 23:52
2014.9.26.fri.
Motion Blue Yokohama 東京中低域 〜アドルフ・サックス生誕二百周年記念ツアー2014〜 僕はロックが好きだ。BIGBAND!なんていう雑誌を発行しているが、 実はロックを今でも聴いているのだ。 遙か昔、幼気な中学生だった僕は、不良仲間に誘われて はじめて武道館にディープ・パープルを見に行った。 ステージ上に城壁のように並べられたマーシャルから発せられる 重低音のギターサウンドは、 我が家にあったちゃっちいオーディオでしか知らなかった ロックの概念を覆すに十分なインパクトがあった。 攻撃的なまでの大音量によって武道館の床から伝わってくる振動に体が硬直し、 瞬きも忘れて2時間の公演を凝視していたことを思い出す。 *このときの音があまりに大きく、 問題となりそれ以降PAの音量に規制がかかることとなる。 この頃のハードロックというものはやたらと音が大きく、 そのことにひとつの魅力を感じていたことは確かだ。 しかし、音楽にはどんなジャンルであっても響きが重要なファクターとしてあり、 そこに力をもっているものに対して僕は「ロック」を感じる。 最前列で聴いたベートーベンの交響曲の チェロやコントラバスの血湧き肉躍る響きはまさにロックだった。 この日は、横浜の港を望む赤煉瓦がおしゃれな外観の モーションブルー・ヨコハマで、バリトンサックス11人の 「東京中低域」というバンドの公演があった。 この楽器、ビッグバンドでは主に低音を受け持っており、 どちらかというと地味な印象。 しかし高音も美しい響きを持ち合わせておりとても魅力的な楽器だ。 11人による室内楽的美しいハーモニーを勝手に想像していたのだが、 演奏が始まるやその憶測ははやくも打ち砕かれた。 まさに重低音!ユニゾンによるノンビブラートの音塊は 会場全体に響き渡り観客を圧倒する。 また、ステージを縦横に動きながら演奏することで音を立体的に感じることができ、 このバンドのユニークでありながら大きな特徴となっている。 黒ずくめで無表情なメンバーは、ややパフォーマー然とした出で立ちながら、 発せられる音は人間の声のように表現が豊かで色彩感がある。 なによりジャズやクラシックといったジャンルに捕らわれない自由な発想が魅力的で、 オリジナリティーに富んだものばかり。 リーダーの水谷紹氏がジャズ出身ではないからなのか、 攻撃的でフリーキーな曲想でありながらさまざまな音楽的要素がちりばめられていて、 聴いていて飽きることがない。 バリトンサックスという単一楽器11本という制限を最大限に活かした表現は、 斬新でありながら、音楽の大きな可能性を提示してくれたロックなライブだった。 東京中低域 水谷 紹、鬼頭哲、松本卓也、宇田川寅蔵、上運天淳市、山本昌人、 町田長右衛門、山中ヒデ之、RIO、永田コーセー、筒井洋一 (以上bs) #
by bigband-jazz
| 2014-09-26 16:40
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